麦ふみクーツェ読んだ

shio_nin2005-08-30

ひさびさにおなかの奥からはぁぁぁと息をして「ずるい」と言えるおはなし。ずるいー。
小さなエピソードも、出てくる街の人々(お肉屋さんや郵便局長さんとか)みんな不幸で優しくてぶきようでいとしいし、それらがほんとうに吹奏楽団のようにからみあってひとつの大きなおはなしになって。
お父さんのオムレツの話とか、へんくつな人たちの行動にちゃんとひっそり理由があるのもいいな。
ほんとうに今日も彼等が同じ世界のどこかに住んでいて、チェロを弾いたり、にゃあと言っているような気がする。
いいはなしだ。